【エクストリームスポーツの中で最も過酷な競技】アンサイクロペディア解説の『一人ディズニーランド』が面白すぎる。

アンサイクロペディア
情報を
“提供”するのではなく、“支配”する。

先日お客様に教えてもらい初めて知ったウィキペディアのパロディサイト、アンサイクロペディア。
ウィキペディア同様、私も、皆様も記事投稿する事が可能なのですが、ウィキペディアと決定的に異なるのが、そこに『ユーモア』が存在しなければならないこと。投稿記事がいくら正確でも、そこに『ユーモア』がなければ、その記事は削除の対象になるそうです。
たくさん面白いモノがありましたが、色々見ていて、私が一番笑ったモノ
をご紹介致します。

一人ディズニーランド
一人ディズニーランド(ひとりディズニーランド)とは、カップルやファミリーで溢れかえる東京ディズニーリゾート (TDR) に一人で赴き、楽しむことを目的としたエクストリームスポーツである。

概要

“一人ディズニーランド”というスポーツは年々注目されてきてはいるものの、競技の歴史が27年と浅く、競技人口も少ない。類似スポーツである便所飯の選手が『やむを得ない理由で多数参加しているのに対し、こちらは完全に自発的な参加によるものであり、金銭的な負担も大きく、瞬間的な精神的負担は便所飯のそれを遙かに凌駕する。以上の理由から競技人口の少なさは致し方ないと思われるが、逆に少ないからこそチャンスと見る選手もいる。

競技に入ることをゲートイン、競技の終了をゲートアウトと呼び、競技時間は選手自身に委ねられている。競技は加算式のポイント制であり、より多くのポイントを取った者がその年の優勝者となる。後述のようにゲートアウト後も審査は続いているため、競技者には家に帰るまでが一人ディズニーランドであるという心構えと、常に笑顔を絶やさない毅然とした帰宅態度が求められる。

競技を終えた選手の3人に1人が重度の鬱病もしくはPTSDを発症することから、エクストリームスポーツの中で最も過酷な競技として挙げられることも多く、場の空気に飲まれ、ゲートインすらできない選手も多い。また競技に及んだとしてもネタ扱いされることが多いため、競技者は 2日以内に証拠となるチケット、お土産、写真(最低10枚。ひとりで食事をしているセルフポートレートは必須)を競技委員会に提出することが義務付けられている。

ルール

1983年に「一人ディズニーランド競技委員会」が定めたおおまかなルールは以下の通りである。

  • 電車で来ること
  • 腕時計、カメラ以外の電子機器の持ち込み禁止(携帯電話などによる、電子掲示板等を含めた外部の人間との接触は即失格であるため)
  • 基本的に第三者との接触及び会話を禁止する(TDRのスタッフとは最低限の会話のみ許可される。また、カメラ撮影時のみ第三者との最低限の会話が許可される)
  • 競技中は笑顔を絶やさないこと
  • 「シングルライダー」の使用禁止 (2009年から)
  • 基本的に、コーヒーカップは最低2回乗らなければならない。(乗り物酔い等が激しい場合は、回ってるカップルに向かって野次を飛ばしたりしなければならない
    • 例:「そこのお二人さん良い感じだねー、ふぅぅぅぅぅううううううっっっ!!!!」

1983年に「一人ディズニーランド競技委員会」が定めたおおまかなルールは以下の通りである。

ポイント

得られるポイントは条件によって大きく異なる。

ゲートイン時の初期ポイント

  • 平日のゲートイン … +50pt
  • 土日、祭日のゲートイン … +85pt
  • 冬休み、春休み、夏休み期間中のゲートイン … +100pt
  • バレンタインデーのゲートイン … +140pt
  • クリスマス(24日、25日)のゲートイン … +150pt
  • 大晦日(年越しが条件)のゲートイン … +185pt

基本ポイント

滞在1時間ごとに20ptが加算される。

昼食をレストランでとると15pt、夕食をレストランでとると30ptが加算され、店内の中央付近で食事をとるとさらに15ptが加算される。それに加え、席を予約しておくと20ptが加算される。
例:ブルーバイユーレストランの中央席を19時に予約して食事=65pt獲得


写真ポイント
  • ディズニーキャラクターとの撮影(1キャラクターにつき)+20pt

第三者に対して発言できるのは「撮影お願いします」「ありがとうございました」のみである。これ以外の会話をするとptは加算されない。

アトラクションポイント

TDRにはさまざまなアトラクションがあり、アトラクションにおける競技中の行動によってポイントが加算される。以下は代表的なアトラクションとポイントの獲得方法である。

全アトラクション共通・待ち時間ポイント

ゲートイン時の初期ポイントとは別に集計され、乗るまでに待った時間によってポイントを加算する。話し相手のいない状況下で「カップルに囲まれ長時間動けずに独りで待つ」と いう荒技こそが、本競技が「エクストリームスポーツ」に分類される最大の理由でもある。なお高得点を稼げるが、あまりこだわると他のアトラクションを回れ なくなってしまうばかりか、競技離脱の原因になりかねないため、競技者は参加日をよく見極め、いかに効率よく回りつつ、モチベーションを維持するかが重要 である。

  • 〜60分未満 … +10pt
  • 60分〜120分未満 … +20pt
  • 120分〜180分未満 … +40pt
  • 180分〜 … 30分ごとに25pt加算

なお、下記の通りの倍率で調整される。

  • 1組前がカップルではない … -10%
  • 1組後がカップルではない … -20%
  • 1組前もしくは1組後がゲイカップル … それぞれ+5%
カリブの海賊
  • お宝求めてライドイン … +15pt
  • ジョニデ愛してるぜー!! と絶叫(新技:2007年から) … +10pt
  • 海賊たちと一緒にヨーホーを合唱 … +15pt
  • 銃撃戦に巻き込まれ、大きな身ぶりで被弾アクション … +回数×10pt
スプラッシュ・マウンテン
  • 「笑いの国」目指してライドイン … +15pt
  • 最前席の確保 … +20pt
  • 滝に落ちる際、笑顔で両手を広げ、写真を購入 … +35pt 
プーさんのハニーハント
  • はちみつ求めてライドイン … +15pt
  • 「ちょw どこ行くの!? 予測不能www」など、周りに聞こえるようにはしゃぐ … +30pt
ホーンテッドマンション
  • 1000人目の亡霊目指してライドイン … +15pt
  • 「おや? あなたたちの間に3人目の搭乗者が……」の部分で「俺ひとりしか乗ってないんですけど?www」と爆笑 … +40pt
空飛ぶダンボ
  • 大きな耳でライドイン … +20pt
  • 下を通る他のゲストに対して弾ける笑顔で手を振りまくる … +25pt
バズ・ライトイヤーのアストロブラスター
  • 無限の彼方へライドイン … +15pt
  • 弾の発射とともに「バキューン!」と効果音をつける … +35pt
  • 2丁拳銃 … +15pt
  • 取得したレベル×10pt

例:スコアが120000だった場合、レベル4なので+40pt

スターツアーズ
  • 惑星エンドア目指してライドイン … +15pt
  • 待ち時間中に他のお客に対して撮影依頼を連発 … 回数×5pt
  • 序盤の落下の瞬間、「お、おち、おちるうぅぅううぅ!」と絶叫 … +25pt
  • 彗星をすり抜けた際、「間一髪だった!助かったよみんな!」と笑顔で報告 … +40pt
  • スタースピーダー3000から降りたあと、バーネス、プラヤ、宇宙ステーションのツアーパッケージから参加したいものを本気で悩む … +10pt
ビッグサンダー・マウンテン
  • 西部一の暴れん坊にライドイン … +15pt
  • 最後部席の確保 … +20pt
  • 最初の巻き上げ時にある両側の滝にさわって「濡れた~」と笑う … +30pt
  • 「コヨーテ」とともに遠吠えする … +25pt
  • 高速走行時は両手をあげてテンション高めに絶叫する … +20pt
モンスターズ・インク ライド&ゴーシーク
  • かくれんぼに参加 … +15pt
  • サーチライト2個使用 … +10pt
  • ロズに話しかけられる … +5pt
  • その際、他の乗客に聞こえる声で返答する … +20pt
イッツ・ア・スモールワールド
  • 世界旅行へライドイン … +15pt
  • 小さな世界を人形とともに合唱する。 … +20pt
  • シーンごとに「これがイギリス」「これはフランス」と、国の名前をほかの客に聞こえるよう言う … +25pt
  • ピノキオの人形を見つける … +5pt
  • その際「ピノキオめーっけ」等、見つけたことを周囲に知らせる … +35pt
ウエスタンリバー鉄道
  • 開拓時代ヘライドイン … +15pt
  • 汽笛のまねをする … +5pt
  • その際周囲に聞こえるように叫ぶ … +20pt
  • 恐竜がいるところで恐竜の種類を言う … +35pt

ゲートアウト後のポイント

このスポーツはゲートアウトをして終わりではない。むしろその後に最大の山場が待っている。競技委員会が定めた通り、選手は電車で来なければならない。当然帰りも電車である。以下はゲートアウトから電車に乗って帰るまでのポイント取得条件である。

  • 21〜22時(最大混雑時)を狙って駅に向かう … +30pt
  • ミッキーなど、キャラクターのカチューシャを付けたまま電車に乗る … +25pt
  • お土産袋を持って電車に乗る … 袋の個数×15pt
  • 混雑時の車内において、四方がTDR帰りのカップルである … +45pt

また、一度でも寝たふりをした場合はペナルティとして-50ptが課せられる。

ポイントには加算されないが、混雑時の車内において、楽しかった一日の余韻に浸りながら「ふんふふ ふんふん、ふんふふ ふふふふん♪」と、エレクトリカルパレードの鼻歌を歌って3人以上が振り返れば勝ちである。

性別の問題点

一人ディズニーランドにおける競技者の男女比は9:1で男性が圧倒的に多い。これは「一人ディズニーランド競技委員会」によって男性競技者が推奨されているためである。ディズニーランドに一人で入場する人の割合は女性が圧倒的に多いのだが、競技委員会では、女性が本スポーツを行ったとしても「エクストリーム」の基準から逸れるとの意見がある。実際、同じ競技者であっても、男女では「他者から見た時の違和感、場違い感」の 差が極めて大きく、それどころか、女性競技者は純粋に楽しんでしまう怖れがあるにも拘らず、審判員にとっては競技上の行為であるのかそれとも心からの行為 であるのかの見分けが難しい。近年、男性同士(非ゲイ・非ホモ)による「ドキッ男同士でディズニーランド」をペア競技としてのエクストリーム・スポーツに 認可するかどうかの審議が進められてもいるが、競技関係者からは、未だ母数の少ない「一人」競技者の分散に繋がるとの危惧から非認可の見込みである。なお 正式競技ではないエキシビジョンとして「体育会系男子校修学旅行ディズニーランド」という公開競技がある。地方から出てきた学ラン坊主頭の 一団が何も知らずにイッツ・ア・スモールワールドや魅惑のチキルームに乗ったり、パーク内のキャラクターを黒い集団で取り囲んで写真撮影に興じたりと、 キャストではなくゲストにも関わらず、他の入場者の目を楽しませている。未来の「一人」プレイヤー発掘・育成につながるとして、競技関係者からは熱い視線 が注がれている。

ルールの問題点

当スポーツは「競技途中の失格者が最も多いスポーツ」として有名であるが、その理由はルールに記載されている「競技中は笑顔を絶やさないこと」が大きな足枷になっているからで、選手からはルールの変更、もしくはルールの緩和が叫ばれている。

シンデレラ城事件

2001年3月1日、シンデレラ城内において男性選手(当時31才)が孤独死したとされる事件。2006年の「シンデレラ城ミステリーツアー」運営終了の遠因になったとも言われている。この男性選手は競技に臨む一週間ほど前、当時付き合っていた彼女と別れており、遺体の手には彼女とのツーショットプリクラが握られていた。この報道により「悲しみを乗り越えるための挑戦」説と「単なる自殺」説とで意見が分かれ、世論とマスコミを巻き込む大論争に発展した。またこの日は日本最大級のディズニーショップ(ボン・ヴォヤージュ)のオープン日であり、普段よりカップルやファミリー客が多かったと思われる。

都市伝説としての一人ディズニーランド

本競技はエクストリームスポーツでありながら都市伝説にもカテゴライズされるという、稀有な存在である(1998年発行の『日本の都市伝説百選(民明書房)』にも掲載されたことがある)。なぜ本競技が都市伝説扱いを受けているのかと言うと、「ひとりでディズニーランドなんてありえない」という偏見と差別が主な要因である。また、競技を終えた選手はいくつかの証拠を委員会に提出する義務があるにも関わらず、提出をせずに身を隠してしまう選手が非常に多いこと、また証拠を提出した選手も自らの体験を殆ど語らず、それらの要因に尾ひれが付き「一人ディズニーランドは存在しない」という噂が全国に広まってしまった。その結果「エクストリームスポーツでありながら都市伝説、更にはカルトスポーツで自殺の名所」という、もはや何なのか分からないジャンルに分類されてしまっている。

そのような現状の中、本競技が都市伝説化されてしまっていることに危機感を募らせていた選手が、人気動画サイトの「ニコニコ動画」に競技内容を収めた動画を投稿したのである。しかもクリスマス・イブのゲートインであり、まさに「命を掛けた都市伝説の否定」と言えるだろう。この勇気ある選手の投稿により、「一人ディズニーランド」の実在を世に知らしめることになった。「一人ディズニーランド競技委員会」からも安堵の溜息が聞こえてきそうである。

なお電子機器の持ち込みは反則であるため、この選手は失格した。

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投稿者プロフィール

矢田渚/nagisa yada
矢田渚/nagisa yada
株式会社天空広告 矢田渚
名古屋市緑区にある、総合広告会社の営業マン。
夢はでっかく、明日にときめくために、名古屋の広告代理店においてNO.1の営業マンを目指し日々奔走しています。
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